『The Another “Origin”』

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「はあっ…はあっ…」 閑散とした大通り。 輝は立ち止まり………肩で息をしていた。 「あれが……噂の仮面ライダー……リベル、かぁ……」 本当に、存在していた。噂が生んだまやかしや、画面越しのフィクションでも無い。 輝の目の前に、確かにいた。仮面ライダーが。 「……見てたかよ、あんたも。」 輝は、そのまま握りしめていたアンクのジュエルを見つめていた。 そんな事を思っていると………何か、光るものが目に入った。 「………ん?なんだ?ありゃあ……」 それが視界に入り、輝は近付く。 それは……… 「は?これって………リベルの、ベルト…?」 それは、さっき見たリベルの腰に付けていたものと酷似していた、ベルトだった。 「なんでこんなとこに……?」 それを拾い上げる。 拾い上げた瞬間……突然、アンクのジュエルが光り輝き、赤い羽が辺りに舞った。 「おわッ!?」 思わず顔を伏せる。 しかし……その後は何も起こらなかった。 「………アンク………あんたなのか?」 変化が起きたアンクのジュエルを見つめる。 その時……… 「ーーーよぉ、こんな所にいたなんてなぁ。篠原。」 輝はその声が聞こえた方へ振り向く。 そこにいたのは………4人組の集団。 「………誰?」 が、輝のその発言によりずっこける。 「俺らだよ!!序盤に出てきた!!しかも俺はテメェにライダーサモンで見事にぶっ潰された奴だよ!!」 そう。覚えてる人は少ないかもしれないが……序盤に出てきた、子供のライダージュエルをカツアゲしようとした哀れな不良達であった。 「………あぁ。ただのモブか。」 「なっ、テメェ……」 別に何も関心は無かった。 この前にリベルに会ったから尚更興味なんて1ミリも無い状態だ。
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