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痛みを、消えかける意識を堪えながらバイクを駆る
こんなのは根性論、意志の力だけだが今はそれにただすがるしかない。
車と車の間をすり抜けて行く。悪いが緊急事態なのだから多少は許して欲しい
(夏樹……!!)
走り続けてやがて彼女 を見つける。やはり、奴は……男は既に彼女を見つけており。彼女は後退りしながら壁に背を取られ逃げられなくなってしまってた。
「お前らのせいで俺はこの街から惨めに逃げなきゃなんなかったんだぜ?なぁ……ふざけんなって!!」
祭りから帰って来た人達はその光景を目撃したが、遠い。悲鳴はあがっても夏樹を助けに行こうとする者もいないし、どのみち間に合わない。
男は見られたからか早く済まそうと取り出した包丁を夏樹に向けてゆっくり近づく。夏樹は首を降って頭を抱えながらしゃがみこむ
男が更に距離を詰めようとあるきだしたタイミングで、やっと俺は二人の間にバイクで割り込むことが出来た。
「て、てめぇ!!」
「ーー彼女から、離れろっ!!!、」
バイクから降りたタイミングで男は明らかに同様して包丁を降り下ろすがどうでもいい
左肩に刺さったが、どうでもいい
俺は、ただこいつの顎を全力で、全ての気力を吹き込むつもりで殴り抜いた
「がっ!!…………」
男は脳死湯藤を起こしたのかフラフラと後ろに下がってそのまま地面に倒れ込む。俺は祭りの帰りの人達に向かって「取り押さえてくれ」とだけ頼むと、先程まで間に合わずに固まってた人達が男を押さえ込んでくれた。
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