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見た目によらず、親切で優しくておせっかいだと思った。
楓は胸につかえていたことを話し始めた。
「俺ね-、付き合ってたやつがいたんだけど、そいつ、俺に愛人になれって言ってきてさぁ。なんか見合い相手と結婚するらしくって。あ、ちなみに付き合ってるやつ、男なんだけど。もう、すげえ馬鹿にされてるって思って、今日別れてやるって決めたんだ-。」
ベラベラと饒舌に話していると、勝手に涙が出てきた。
金髪くんはベッドの横に膝をつき、黙って楓を見ていた。
「キラキラ…。」
部屋の明かりに透けて、黄色い髪が煌めく。
気がつくと、その髪に手を伸ばしていた。
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