第1章

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その奇妙な店は、世界中に支店があった。 どちらかというと、大都市ではなく、小さい都市やあまり豊かではない国に多いだろうか。 店舗を構えるにあたって、条件は立地。 まず、海が近いこと。 山が近いこと。 店舗のある都市が、都会すぎず田舎すぎないこと。 それだけだ。 その店の名は、「賊屋」さん。 訪れるお客さんは、男性だったり女性だったり。 若者の方が多いだろうか。 でも、時々老人が訪れて、その年齢に驚かされることも。 そんな賊屋さんの店のドアを、今日も一人の青年が叩く。
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