episode 2

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やだもう。 最近の柴垣くんはなんでそうなんだろう。 冷たくて毒舌でストレートな言葉で私を抉るくせに。 なのに最後はいつも心を埋めて蓋をする。 「いつも完璧を装わなくても、いつも人から求められる人間になろうとしなくても、三崎は三崎のままでいいと思うぞ」 「…柴垣くん…」 「じゃねぇと本当のお前自身の意思が、いつか偽物のお前に潰されちまう」 まだ…まだ遅くないかな? まだ私の心は希望や本当の理想で膨らむ事はできるかな? 「それに、お前せっかくいい同期持ってんだから」 「まさか…自分のこととか言わないよね?」 「ばか。まぁ、それもあるけど。この前たまたま楠原と残業一緒だった時、アイツ言ってたんだ」 「楓が?」 「いつまでたってもお前がガードを外してくれないって。同意よりも反意の方が嬉しい時もあるんだって。楠原のその言葉の意味、ちゃんと考えてやれよ?」 大好きな楓にまで、そんなことを思わせてたんだ。 私って本当に、自分のことばかりだったんだな。
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