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「おはようございます」
にっこりと完璧な微笑みを纏ってデスクに鞄を下ろすと、
「三崎さん、おはよう」
「三崎さん、おはようございます」
たくさんの挨拶が返ってきた。
すぐに周りに人が集まり、私の持て囃しが始まる。
それを避けるかのように『コーヒー持ってこよっと』と給湯室に駆け込むと先客がいた。
「あ、結菜さん、おはようございまぁす」
「おはよう結菜」
「おはよう沙耶ちゃん、楓」
同課の水田沙耶ちゃんは、とても私に懐いてくれている可愛い後輩。
そして楠原楓は私と同期のサバサバしたハンサムな女性。
私と正反対の、最も私が憧れる女性だ。
「結菜が来ると社内の雰囲気が変わるわね。男共が浮き足立ってる」
「ホントですよね。でも私も結菜さんが素敵すぎてテンション上がっちゃいます」
そう言って私の腕に絡み付いてくる沙耶ちゃんの方が素敵だと思う。
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