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「どうして今?」 鼓動を落ち着けることを早速諦めて言葉を絞り出す 「お前が馬鹿みたいに鈍いの忘れてた」 「馬鹿っ!?」 軽く罵倒された気がしてならないがそのあと直ぐにギュッと抱き締められたので不問にすることにした 「んじゃ寝るか」 欠伸をして立ち上がる 「おやすみ」 一晩寝て冷静になるため部屋に戻ろうとすると声をかけられる 「っとに馬鹿だろ..ここで寝るんだよ」 手を引かれてベッドに投げられ奥に追いやられる 敦は入ってきて向かい合うと先に目を閉じて寝てしまった 微かに寝息が聞こえる なんだかんだちぃちゃんが言うように解決してしまったようで 半日前の悩みは常に遠い過去の物に思えた 次会ったらお礼にあのドライヤーをあげようと考えて心臓が通常運転を始めた頃俺も目を閉じた
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