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「来年の今頃は就職の内定に大忙しだし、なんかやれるとしたら、
この夏しかない」
赤井幸太郎は独り言のようにいった。
「何かやれるって?何ですか?」
そう訊きかえしたのは松本藍だった。
彼女にはもう夏が来ているような服装だった。
半袖のピンクのTシャツに、下はデニムのミニスカート。
少し太めの生足の太ももがまぶしい。
ルックスは童顔で愛嬌のある顔立ちをしている。
それに彼女はいつもあどけない笑顔を絶やさないこともあってか、
男子学生に人気があるようだ。
そんな明朗快活な雰囲気の彼女が、オカルト的なことに興味があることに
意外な気持ちを抱いたのは赤井幸太郎だけではなかった。
松本藍は、大きな両目で赤井部長を見つめる。
彼女の問いに赤井幸太郎は生あくびをこらえながら答えた。
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