4章 都市伝説

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 「消えたカップル?」 赤井幸太郎はモツ鍋を、箸で突きながら言った。 黒沢卓也の話に問い返した。 「もう、赤井先輩、取り箸で取ってくださいよ。   直接箸はだめですよ」 茶山祐子が口を尖らす。 「あ、悪りぃ」 赤井も苦笑いしながら、取り箸に持ち替える。 オカルティスト同好会のメンバーが全員集まったのは、 福岡市中洲のある居酒屋である。 中州は九州一の繁華街で、午後6時を過ぎれば、 ネオン街は様々な色の光を放ち、酔客や呼び込み、 派手な衣装にもを包んだ女性たちで溢れかえる。
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