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「ああ、今回は女性が3人もいるし、
何しろあの旧犬吼えトンネルだ。
2週間後、前期試験が終わった
翌週の昼間に行くことにしよう。
もちろん日帰りでな。しかも佐々木って
空手有段者の猛者もいる。
もし何かあっても大丈夫だ」
まだ不安そうな黄崎理香を諭すように、赤井幸太郎は言った。
(何かって、何よ?)
まだ不安を拭いきれない黄崎理香は、心の中でひとりごちた。
「ところで車はどうする?7人ともなれば、
すくなくとも2台に分乗することになるが・・・」
蒼河雄太は生ビールのおかわりを、店員に注文しながら、
赤井幸太郎に言った。
「それなら心配ない。俺の親父が
7人乗りのワンボックスを持ってる。
それも4輪駆動だ。親父に言って借りるつもりだ」
それから午後10時にお開きになるまで、7人は雑談に興じた。
ただ、浮かない表情をしているのは、
相変わらず黄崎理香だけだった。
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