1章 オカルティスト同好会

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そのリノリウムの床も薄汚れていて、 あちこちが欠けており、小さな三角形の形にむき出しにされ、 コンクリートの地肌をのぞかせている箇所がいくつもある。 西側にはアルミサッシの窓が2枠ある。 夕刻ともなると西陽が当たり、 冬場はともかく夏場は部室内を蒸し風呂にしてしまう。 大学が運営中、冷暖房は一応かかっているのだが、 それは気休め程度だった。だから夏場は そのアルミサッシの窓を全開にして、 外気を入れることにしている。 そうすると今度は蛾や羽虫などが 部室に飛び込んでくるという、 また別の 問題が起きるのだ。
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