白い闇
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七月 九日 遺族達が帰ったあとは、いつものことだが片付けが待っている。 またこの棺台を使うからだ。 むせび泣く声が通り過ぎた収骨室で、二人の男が残った骨の残骸を処分していた。 遺族の前ではていねいに扱っていた遺骨も、今はまるで床にまき散らされた生ごみのごとく、かき集められている。 無言で作業がすすめられていたが、ふと、一人の男の手がぴたりと止まった。 もう一人が気づく。
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