白い闇

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山崎は粉々になった骨の一部を指差した。 「どうも多いような気がするんだよな、いつもの仏さんよりも。多いと言うよりも、余分にある、と言った感じなんだが」 「何が多いんですか?」 「ばかやろう、骨にきまってるだろう」 そう言われて、男は山崎の指差したところを見た。 そのまましばらくながめていたが、やがて顔を上げた。 「なんともわかりませんねえ。こんなに粉々になっているのに、そんなことがよくわかりますね」
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