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「鍵は内側から開けられるのよね?」
蜷川が頷いた。
「鍵を開けるだけだ」
具体的な行動が決まって、動揺がやや落ち着きを見せた。
五人は引き込み通路から戻り、早足で非常口を目指した。建物内に灯りがついているので、暗闇のときよりも早く進めた。
最後尾を歩いていた優也は、肩で息をしながら四人を追いかけていた。彼の左手の中にあるビデオカメラ、血のような液体に濡れた金属の筐体には、録画中を示す赤いランプが灯っていた。
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