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「お邪魔しまーす!」
しかし、誰も出てこなかった。
店内は、どこかの古風な旅館……という感じだった。
そして、奥の方から、楽しそうな声や音楽が聞こえてきていた。
店先には、カウンター風のガラス・ケースがあった。
中には、あまり見たことのない小さな物が、10点ほど並んでいる。
鳥っぽい物。葉っぱぽい物。手ぽい物。星っぽい物……等だ。
「これは何かな……? 売り物なのかな……?」
つぶやいた。すると、
「いらっしゃいませ」
森本が思わず顔を上げると、女将らしい和服姿の中年女がいた。
「あ、これはどうも……」
「何かお探しでしょうか?」
「あー、あの……奥の方から、楽しそうな声が聞こえてますが……」
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