いったい何が…?

3/12
前へ
/14ページ
次へ
   「お邪魔しまーす!」 しかし、誰も出てこなかった。 店内は、どこかの古風な旅館……という感じだった。 そして、奥の方から、楽しそうな声や音楽が聞こえてきていた。 店先には、カウンター風のガラス・ケースがあった。 中には、あまり見たことのない小さな物が、10点ほど並んでいる。 鳥っぽい物。葉っぱぽい物。手ぽい物。星っぽい物……等だ。 「これは何かな……? 売り物なのかな……?」 つぶやいた。すると、 「いらっしゃいませ」 森本が思わず顔を上げると、女将らしい和服姿の中年女がいた。 「あ、これはどうも……」 「何かお探しでしょうか?」 「あー、あの……奥の方から、楽しそうな声が聞こえてますが……」  
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加