いったい何が…?

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  森本は呆然としながら、 「どっちに行けば……どうなんですか?」 「それは、言えません」 森本は、迷いに迷い、 「じゃ、どうせなら上に行きます」 女将は、まったく表情を変えず、 「はい。では、どうぞ、お登りくださいませ」 森本は、生つばを飲み込むと、その階段を登り始めた。 途中、ちらっと女将を見てみると、彼女は下への階段に向っていた。 ――しまった。正解は下だったのか―― と思いながらも、足を進めた。  
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