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森本が、2階に至ったあたりで、雲のような霧のような白いものの中に入った。
それは丸で、どこかの高山を独りで登ってといる感じだった。
どれほどの時間、登りつづけたのか……。
しかし、ほとんど疲れは感じなかった。
そして、ようやく、どこかに出られそうなイメージを感じた。
森本が登りつめた場所は、十畳ほどの座敷のような部屋だった。
他に階段は見当たらないので、この部屋が、いわばゴールなのだろう。
しかし……何も無かった。
「どういう事だ……?」
天井には、美しい天女のような絵が、一面に描かれてある。
「やっぱり地下が、正解だったのか……」
溜め息をつきながら、その場に座った。
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