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とりあえず階段を下って、靴を拾いに行かねば。
と思った瞬間――。
「ぐえっ!」
――え? ぐえっ?
あたしは石段の下方向から、イケメンボイスの短い悲鳴が聞こえたことに気がついた。
ま、まさか……。
「くっさ!」
もう一言、やっぱりイケボな短い叫びが聞こえてきた。
恐る恐る、階段の下を振り向くと、
そこには……
石畳の上にぶっ倒れている、
同じ学校の制服を着た男子がーーーー!!!
もちろん、その横には朝日で黒光りしているあたしのローファーが、ころーんと転がっていた。
ぎゃああああ!
もしや顔面にぶつかっちゃったとか!?
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