1 透也
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オレに気が付いたマナが一瞬、足を止める。 オレはぎゅっと下唇を噛んだ。 「話があるんだけど」 マナから視線を逸らさずに言うと、マナは複雑な顔をして靴箱までやって来た。 「…なに?」 靴を履き替えながらマナが言う。 オレも靴を履き替えて、外に出るマナを追いかけた。 なんでだろう。 あんなに近くにいたのに、マナの背中が遠く感じる。
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