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そんなことがあったので
4月の上旬の ある時 山井もみじは
青山幸村を 近所の公園に
誘って こう切り出した。
「わたしの決心を 聞いて
ユッキー」
と 言ったので 青山幸村は
「どうしたの? もみじさん」
と 聞き返した。
そして山井もみじは こう
言い始めた。
「ユッキーには 悪いと
思ったんだけど・・・」
「だけど もうおしまいよ。
別れましょ。
ユッキーと わたしとじゃ
幸せになれる 自信がないの。
お願いよ。 別れましょ」
と 言われた青山幸村は
とっても びっくりして
「ちょっと待ってよ もみじさん。
何故 何が そうさせたんだ?
イヤだ 別れたくない」
「本当に 別れたくないんだ
もみじさん」
山井もみじは多分 青山幸村が
こう言って来るだろうと
思っていたので やっぱりと
心の中で 思ったのだった。
そして 山井もみじは
「やっぱり 無理よ。
別れましょ」
と キッパリと 言い放った。
青山幸村は かなり
パニックになって
「イヤだ 別れたくない」
と 繰り返し 山井もみじに
お願いしていたが いくらそう
言っても 無理だと だんだん
思い始めた。
そうする内に 本気で 泣き出して
こう言った。
「自分の何が いけなかったんだー」
と 悲鳴にも似た言葉を 言ったのが
最後だった。
山井もみじは あきれ果てて
その場所から 走り去って
しまったのだった。
青山幸村の はじめて付き合った
山井もみじとは それきりになって
しまった。
そういう 破局のパターンを
青山幸村は 体験したのだった。
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