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それからというもの 出来るだけ
青山幸村と 市原風子は 一緒に
帰るようになった。
しかし その青山幸村の初恋は
突然 終りを迎えねばならなかった
それは 市原風子が 小学校
6年生になったとき 違う地区に
引っ越してしまったのだった。
それからというもの 帰りは
小学校5年生のときの ひとり
ぼっちの 下校に 青山幸村は
戻ったのだった。
そして そういうことになったので
市原風子は 引っ越しても 学校は
変わらなかったが 学校の
休み時間も 気まずくて
話せなかった。
それでも 好きって感情は
すぐには 消せなかった。
そう あの日までは あれを
見なければ ずっと淡い 恋心として
良かった記憶として 残ったかも
知れない。
どうしてそんなことで 好きって
感情が 消えたのか わからない
くらい ささいなことだったかも
知れない。
あれというのは 市原風子が
名も知らない 男子と 廊下で
楽しく話して 玄関まで
行ったのだった。
その間 こちらのことは 全く
気にも しなかったのだった。
そのとき 心の中で 僕は
なんだったんだ。
いったい 何だったんだー
もう嫌だー ふざけてる
と いう感情で 支配されて
初恋なんて するものじゃない。
女子なんて キライだという
気持ちで 小学生時代は 終わった
のだった。
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