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モーリスの言葉を信じてルナはストローに口を付ける。
「甘い……」
空きっ腹に糖分がスーっと染み込み元気が出てくるようだった。
「栄養価の高いプルーンの実を絞った物でございます。飲みやすいよう新鮮な蜂蜜をたっぷり入れてございますからさぞかし美味しいでしょう」
微かに笑顔の浮かんだルナをモーリスは覗き込んだ。
「もう少し甘さを足しますか?」
ろくに食事をとっていなかったルナは美味しいジュースに機嫌を良くしたのか頬を緩め頷く。
モーリスは返事をするルナを確認すると指をパチンッ!と弾いた。
その瞬間ルナの目の前をブーンと小さな何かが飛び回る。
「――…きゃ!ハチっ!?」
驚いたルナの前でモーリスはそれを素早く捕まえてギュッと握り締めた。
――えっ…
モーリスの取った行動にルナは嫌な予感がしていた…
まさか…
そう警戒するルナにモーリスは握り締めた手の平をゆっくりと小指から開いて見せる。
開いた皺の多いモーリスの手の平には、握り潰されて蜜のはみ出したミツバチがビッタリ張り付いていた…
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