アンテナショップ

「あれは何……？」

アンテナショップの真上に闇に紛れ音もなく浮かぶ、巨大な円盤。

自分の目を疑ったが、何度瞬きしてもそれは消えない。

もしかして、テレビでよく検証されているUFOってやつ？

でも何で？

あそこで一体何が起きているのか。

あのお婆ちゃんは無事なのか。

しかしどんなに目を凝らしても、この距離では何も分からない。

ただその円盤から、一筋の細い光がアンテナショップに射している。

今分かるのはそれだけ。

解明出来ない歯がゆさを残したまま、５分程後、その円盤は空高く去って行った。

その後も多種多様の飛行体がアンテナショップ上空にやって来ては、短い時間で居なくなる。

その繰り返しは明け方頃まで続いた。