2人が本棚に入れています
本棚に追加
ウィルは、畜舎の見回りを終えて、自宅のソファーで考え事をしていた。
いよいよこの生活も危なくなってきた。ウィルはそう感じていた。
実際、ウィルが育てた家畜の売上は悪く、家計は火の車だった。
野菜ブーム、一体これはいつまで続くのだろう。皆の目が覚めるのはいつになるのだろう。あるいは永遠に……
それでも、俺だけは絶対野菜は食べないぞ。そんな残酷なことは、共食いみたいなことはしない……
ウィルはそこまで考えて、ふと時計を見上げた。時計の針は午後5時を指していた。そろそろ仕事の時間だ、とウィルは思った。
ウィルは、自分自身の葉っぱを揺らしながらソファーから立ち上がり、畜舎へ向かった。
最初のコメントを投稿しよう!