玲という女

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「でも玲さんは完璧だったですってね。 だからなのか……、私は心配になってしまったの。 それだけ、婚家になじもうとする姿を…… 自分を捨て閉まっていないかってね。 でも、ここでは、のびのびとやっている。 安心したわ」 大叔母様の言葉に、私は少し笑ってしまった。 のびのびやっているのは、仮の妻だから。 ここでやっている私は仮の妻…… でもその前も、お飾りの妻だっただから、何が違うの? って心の底で、もう一人のブラックな私が笑う。
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