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「何? 他にあるなら教えてよ」
ちろっ、と彼女はこちらを見る。岬が眉をひそめて返すと、今度は肩をすくめられた。
「必要そうだったら教えるわ」
「今の僕はまだ知らなくていいってこと?」
「岬くんの場合は血液だけで十分でしょ。普通の人と違ってOHGに冒されてるんだから。ネクターにするならまず血液よ」
ぐ、と言葉が詰まる。
「それに、いざとなったら相手が教えてくれるかもしれない」
ぽそっ、と由紀菜が言う。
相手、とは――
「ねぇ岬くん。専属提供者になってあげたら?」
由紀菜の提案に、岬は耳を疑った。
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