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「察しが悪いねぇ。元カノの事よ。まだ好きなの?寄りを戻したいって思ってるかって事よ。」
いつも温厚な梅子さんも詰め寄って来た。松竹梅コンビがじっと直を見つめる。
「その…元カノの事はすっかり吹き飛んじゃったっていうか…この所、別の事を考えてるというか…」
「あー!煮え切らないね、はっきりおいいよ!」
竹さんまで直を急かす。
「つまりっ!…亜子さんに一目惚れしちゃったんです…」
にまぁっと笑う松竹梅。
「ほらね、私が言ったとおりだろう。」
竹さんがドヤ顔でささやく。
「いや、こりゃ、竹に一本取られたなぁ!」
「もう亜子ちゃんの事が心配で…これで安心してあの世にいけるわぁ?。」
「ちょちょちょっと皆さん!告白したとして亜子さんからOKがもらえる見込みもないんですけど!」
「直坊、ココはびしっと男を見せねぇ。腹くくってズバッと打ち明けな。」
「そうだよ!何ならもう一回倒れなさいよ。情がわいてるうちに色よい返事をもらうんだよ。」
「そんな無茶な…」
「私たちが協力してあげようと言っているのよ。今流行の草食系ってやつかしら。まったくもう…」
松竹梅コンビは直の事情はお構いなしで、ガツ ンガツンと押してくる。
「や…確かに草食系といわれますけどね…
でも、なんで皆さん、強気に押してくるんですか?確かに僕は亜子さんの事が…好き…ですけど、だからこそ、今、振られたら立ち直れません!」
松竹梅コンビは目配せすると、小声で話し始めた。
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