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恋文
掻い摘まんで申し上げます。
僕は何時だって話し相手を探して居るのです。
其れが君で有ればどんなに素晴らしい事でしょうか。
然しながら間に阻む透明なラインは其れを拒んで居るのです。
祈る様に手を合わせ床に着くのですが、やはり私は今日も眠れません。
君は今何を想って居るのでしょう?
嗚呼、此の黒い空の白い雲を逆転させる事が出来たのなら、
芋虫は蝶と成り、花の蜜を吸えるのでしょうか。
私は其の様には思えません。
遂げるに際し、何かが其れをしたならばと待ってみた所で結果は変わらないのです。
結局は自らが動くか否かなのです。
出来る事なら今君と言葉を交わしたい。
君が灼熱に焼かれ灰に変わり果てたら私は其の灰を飲みましょう。
君は花の様だ。
然し其れが生花なのか、造花なのかは伏して措きましょう。
私は其れに慕う芋虫なのです。
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