招かざる客

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休み明け別の任務をこなし、終わると真面目なリーダーは自主トレで残り、啄はサッサと帰ってしまった。 私達も反省会を兼ねて残って練習をしている。 和音さんもリーダーのお相手をし四人同じ部屋だったが、瑠里の爆風の影響で休憩を挟むしかない状況になる。 「おい手裏剣の方加減しろよ!爆破されると俺らも巻き込まれるだろが」 「男が弱音吐いてんじゃないよ、まぁいい、黙ってコーヒーでもくんできな」 歯をギリギリとさせながら、リーダーが準備をしに行くと和音さんは兎の世界について聞いてきた。 可愛い子多いし食べ物や建物もメルヘンで犬の世界とは違った良さがあると話をしていると、戻ってきたリーダーも『可愛い』というフレーズは気になったようだ。 「リーダーが人間じゃなかったら、多分姫好みなんですよ。強面がタイプみたいで……でも狼人間とくっついたと思いますけど」 「ナンパしに行くならあの世界おススメですよ」 人が持ってきたコーヒーを当然のように飲みながら手はパンに伸びている瑠里。 「ふーん、どっちでもいいけど、本当に可愛いんだろうな」 明らかに興味があるのに、関心なさそうなフリをしている姿は笑いが出そうだった。 「いやマジで凄いんだって!顔良し胸良し、スタイル良しで悟なんてすぐにイチコロじゃろな」 シレっと会話に参加している社長に、何処からでも現れるじじいだと呆れて溜め息を漏らした。 「さっき連絡が入ってな、姫が百合さん達にお礼に明日新作の香水を渡したいと言ってきた。こちらは報酬は貰ったし判断はお任せするがの」 明日は母と草刈りの約束をしているので、破るとブチブチと文句を言われてしまう。 晴れた日でないと刈れないし、祖父母宅の回りの農家はみんな済ませている。 母が旅行に行ったのもあり日にちがズレてしまったのだ。 「私はそういうのいいから、姉さん行って来たら?どーせ草刈りに行っても役に立たないし」 確かに家族内で体力がないので、お茶を汲んだりご飯を作ったりがメーンだが、言い方はもっとソフトにして欲しい。 化け物並み体力の二人というか、妹が主力で作業をしている。 「う…ん、一人で行くのもな……」 執行は済んでいるので安全なのは分かっているが、何となく不安になる。
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