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「なんだとぉ!」
ガニガニ・9・ボーテはパソコンの画面に飛びついた。今度は頭をぶつけずにすんだ。
メールには、明後日、課長がここへ来るという旨が記されていた。目的は書かれていなかったが、イヤな予感がした。
「こいつはたしかにたいへんだ……最悪の場合、おれたちはクビになるぞ」
「ええっ? なんでですか!」
いきなり「クビ」と聞いて、ルケルケ・7・トーは震え上がった。
「なんでって……地球での調査活動が思うように進展していないからに決まっているだろ」
「ちゃんと報告書は書いていますよ」
「おれがサポートに来ているからどうにかサマにはなっているが、それでもまだ本星は満足しないのだろう」
たしかに、謎多き地球人の行動は、なかなかパターンを把握できず、実際に調査をしてみて、なるほどたしかに地球人の調査は困難であると実感するガニガニ・9・ボーテだったが、それを本星に伝えきれずにいた……らしい。
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