群青2 モノクロ最終章

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思う存分愛し合った後、俺の腕を枕にしてうとうとし始めたゆずを見下ろす。 月の光が落ちた髪。 それを指で掬ってはハラハラと落として遊ぶ。 髪の先まで愛おしい。 特別。って、こういうことなんだろうな。 そう思える女性と出会い、これからの人生を共に生きられる俺はなんて好運な男なのか。 閉じた彼女の瞼にそっと唇をあて、「おやすみ」と優しく呟いた。 以前の俺だったらとても考えられない行為だ。 「洋史さん…」 語尾にハートマークをつけてむにゃむにゃと俺を呼ぶ彼女は、めいっぱいに腕を伸ばしてきつく抱きついてくる。 「だいすき」 俺限定に向けられるゆずの愛情は堪らなく心地好い。 「知ってるよ」 ふっ。と笑って彼女を抱きしめ返した。
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