1856人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
ふと、これから彼女と二人、共に生きていく未来を考える。
先のことなんて想像もできなかった俺なのに、相手がゆずとなるとどうも別らしい。
家を建てようか、もっと大きなマンションに引っ越そうか。
子供は何人がいいだろう。
男の子か、女の子か
欲を言えば両方欲しいけど。
小さな犬を飼って皆で散歩する姿を想像して
ふっ。
と、笑みがこぼれた。
「洋史さん?」
「ごめん。なんでもない」
うまく誤魔化せただろうか。
首を傾げたゆずに軽く口付けして少し強く揺らしてみる。
途端に漏れる甘い声。
ベッドが軋む音と二人が交わる音に意識を集中させ、終わりのない想像を一時中断させた。
最初のコメントを投稿しよう!