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「ん、何? 」
「もし僕がΩだったら……。 二海人、僕と番になってくれる? 」
運命の番というものが、本当にあるのかなんて知らない。
でも、例え自分がΩだとしても、誰よりも大好きな二海人と番になれるのであれば、それは意味のあることだと思った。
「まだ検査も受けてないのに、気が早いな 」
「早くないよ。 もうすぐの事だもん 」
足を止めた真祝に合わせて、並んで歩いていた二海人が半歩先で立ち止まる。
「僕は、ずっと二海人と一緒にいたい……っ 」
返事が怖くて、ぎゅっと目を瞑った。
すると、ポンポンと、頭の上に大きな手を乗せられる。
「だから、まだ決まった訳じゃないだろ? 」
「結果なんか決まってるだろっ! 二海人はαで、僕はΩで……?!」
はぐらかされた気がして、真祝が大きな声をあげると、立てた人差し指を口唇に当てられた。
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