6.

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舌打ちとともに、叩き付けるようにソファーに身体を押し倒された。ぎりっ……と、肩を掴む指が食い込む。 「……ッつ!」 「いくら呼んだって、嵐柴さんは来ませんよ 」 のし掛かって来た央翔が、ぐいっとスウェットの裾を捲ってきた。ギョッとした真祝は声をあげる。 「なっ、何すんだよっ……! 」 「こんなの脱いでくださいよ、脱いで。貴方がアイツの服を着ているなんて、許せない 」 「やめろ、よっ! ここ、どこだと思ってんだっ 」 だが、央翔は真祝の抵抗などものともせずに、あっさりとスウェットの上を剥ぎ取った。 直肌を後ろから包み込むように、抱き締めてくる逞しい腕。項の噛み跡へ、口付けられる感触に全身が震える。 二海人の安心する匂いとは違う、官能を呼び覚ます匂いに包まれて、ずくんと身体の奥が搾られるみたいにあまく痛む。 嫌だと思っているのに、力が抜けてスウェットの下を脱がす手を止められない。線を辿る指先に、身体が快感だけを追おうする。最後の下着までするりと剥かれて、真祝は生まれたままの姿にさせられた。 こんなに、いとも簡単に手中に落とされてしまう。 これが、α? これが……、番? ぼんやりとした頭の中で思った。 もしそうならば、この力に抗える者なんて、いるのだろうか? 全てを委ねてしまいそうになったその時、耳許で、ふっ……と央翔が笑った。 違、う……!! そんなことなんか、あるもんか! 俺は、俺が好きなのは……。 突然、怒りと悔しさでいっぱいになる。真祝は残っていた自我を振り絞って叫んだ。 「そんなに、俺は邪魔かよっ。そんなに俺の気持ちは、迷惑だったのかよ……っ! 」
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