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ここには居ないのに、どこかで二海斗がこの情景を見ている気がした。
「あぁ! すごい……っ。いいっ、いいよぉ…… 」
「真、祝さっ…… 」
せめて、最後にこの部屋に残してやる。お前を愛している俺が、他の男に抱かれた痕跡を。
涙が、真珠の玉のように、ポロポロと落ちてゆく。
好きだ……。 好きだよ、二海人 。
こんな仕打ちを受けたって、他の男に抱かれたって。
「愛して、る。二海…… 」
しかし、零れる言葉は、央翔の口唇によって止められた。狂おしい想いが、口付けで伝わってくる。だけど、心は揺らがない。
それでも、他の男のモノになったって、俺はお前を愛してるんだーーー。
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