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言われている意味が分からなくて、真祝は首を傾げて自分に指を向ける。 「俺? 」 「本当に分からないんですか? 」 誘えば、喜ぶと思ったのに。 顔に出ていたのか、京香はその可愛い顔を顰めると(かぶり)を振った。 「 ……お兄様が余りに不憫だわ 」 「はぁ? だから、何で? 」 年下の女の子に馬鹿にしたみたいに言われて、真祝はムッとする。すると、それを見た京香が真祝にニッコリと微笑(わら)った。 「じゃあ、真祝さんは兄のこと、どの位、愛していますか? 」 「へ? あ、愛?」 真祝は、食べているパスタのフォークを、危うく取り落としそうになった。どうして、いきなりそんな話になるんだ? 「私、運命の(つがい)って、とても憧れてるんです。本能で惹かれ合う、究極の両想い! 世界で2人だけが持つ絆! でも、お兄様が真祝さんに夢中なのは見ていて分かるんですが、真祝さんが本当にそうなのか…… 」 チロリと疑い深い視線を寄越されて、真祝はギクリとした。 「そ、そんなの、決まってんだろ。結婚すんだから 」 「本当ですか? でも、今だって、2人だけのデートに私を誘ったりするし 」 「それは、京香ちゃんに悪いと思ってるから……っ 」
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