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いいなぁ、いいなぁと、夢見る様に何度も繰り返し言う京香を見ていると、何故だか騙しているみたいな後ろめたい気持ちに駆られる。
俺は央翔が好きだ。愛してる筈だ。だから、求婚を受けた。こんな風に思う必要はない。
揺れる気持ちを誤魔化したくて、話題を変えるため、「ところで、京香ちゃんは好きな人は居るの？ 」と聞く。すると、ズイッと京香が身を乗り出してきた。
「え……？ 」
「真祝さん、運命の番って、どうしたら分かるんですか？ 」
真剣な瞳に、本当に聞きたかったのはこれだなと思う。
「もしかしたら、そんな人に出逢えたの？ 」
京香がコックリと頷く。
「私はそう思っていたんです。でも、会えなくなってしまったっていうことは、違うってことですよね 」
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