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番以外の相手との接触身体が嫌悪感を感じても、発情は発情だ。行為自体の意味に変わりはない筈だ。
「ねぇ、二海人。好き 」
涙で震える声でそう言うと、真祝は二海人に微笑んだ。どうしても、口元は歪んでしまったけれど。
くそっ……と、二海人が小さく悪態を吐きながら、頭を振る。
「本当はめちゃくちゃに甘やかして、悦くしてやりたいけど。……それじゃあ、逆にしんどくなるだろうから、我慢してくれ 」
二海人の大きな手が、真祝の両手首を束ね、頭上に縫い留める。
「苦しかったら、好きなだけ暴れていい。でも、俺に抱かれていることだけは自覚してろ 」
言うや否や、二海人は真祝のカーゴパンツのファスナーを下ろし、下着ごと剥ぎ取る。
「ふみ……っ?! 」
露わになった自身に直接触れられ、驚く間もなく嘔吐感が込み上げた。
「う…… 」
逃げたくても、しっかりと拘束された手は動かない。開かされた足も、のしかかる二海人の身体で押さえ付けられている。
「……発情期で濡れてるから、このまま挿れるぞ 」
真祝の後ろを何度か指で確かめた後、二海人は自分のボトムを脱ぎ捨てた。ピタリと入り口に二海人自身をあてがわれ、真祝は息を飲む。
見詰め合った時間は、どれ位だったろうか。時間にすれば、ものの数秒だったのだろうが真祝にはとても長い時間に感じた。
罪悪感と欲望を秘めた、黒金剛石のような綺麗な瞳を真祝は一生忘れないと思う。
「……ごめん……っ 」
「う……、あ、……ぐっ!!」
身体を貫かれた途端、真祝は吐き気を押さえ切れずに枕を汚す。
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