2824人が本棚に入れています
本棚に追加
/329ページ
「明日は海音ちゃんと2人でチュッキーランドに行きたいんだけどいいかしら? 」
「え、2人で? 」
真祝は夕食後のデザートに皆で食べていた、みすずのお土産のフルーツミルクレープをフォークから取り落としそうになる。
「そうなの、さっき約束しちゃったの 」
「ねぇー 」とみすずが言うと、「ねぇー」と海音も嬉しそうにみすずに返す。
「それって、俺達も一緒に行ったら…… 」
「駄目よ、海音ちゃんと2人でデートなんだから。折角の休日なんだし、たまには夫婦水入らずでゆっくりしなさい 」
夫婦水入らずって、それが1番困るのに。結婚してから、ずっと俺達の間には海音が居た。
二海人と二人っきりになってもどうすればいいのか分からない。
「それとも、大事な海音ちゃんを丸1日、私に預けるのは心配? 」
それは無い。みすずと三崎は、1人で子育てする自分をずっと助けてくれていた。発情期で苦しい時も、みすずが家に泊まってくれて自分と海音の面倒を見てくれた。
打算無く接してくれたみすずには、信頼と感謝の思いしかない。
「そんなことは無いですけど…… 」
チラリと二海人の方に視線を向けると、二海人がこちらを見ていてドキッとした。慌ててみすずに視線を戻すと、みすずが苦笑している。
「みすず、さん? 」
「あのね、さっき嵐柴さんには話をさせて貰ったの。あなた達には、じっくりと話す時間が必要よ 」
最初のコメントを投稿しよう!