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荒々しく開けた寝室のドア。二海人には、足で全開にしたそれを閉める余裕すらない。
それでも、二海人は真祝をベッドに丁寧にそっと横たえてくれた。
けれど、そこまでだった。真祝の方が、逞しい身体にのし掛かられて身体中の血が沸騰した。抱き込む強い力と、二海人に求められているという事実に眩暈がする。
そして何故かその時、自分はΩなんだと今更ながらに実感した。
止まないキス。角度を変え、深く舌を絡めても収まらない焦燥感。
明るい部屋で、 縺れ合いながら互いの服を脱がし合う。身体の線を辿る二海人の手がボトムに掛かるのに気付き、もどかしさに腰を浮かせた。引き下ろされるタイミングで身体を捩ると下着ごと一気に剝ぎとられる。
既に兆している自身を見られたくなくて二海人の足に絡めると、二海人がぐっと息を詰めたのが分かった。
二海人からしたら、白く細い足をなまめかしく回されて普通で居られるはずがないのに真祝には気付けない。
はだけたシャツから覗く肩の丸みに、トン……と二海人が額を当てる。
「なぁ、まほ、お前発情期じゃないよな? 」
「……? うん、まだだよ 」
「そうだよな。だったらこんなにいい反応する訳ない 」
そう言うと、徐に真祝を跨ぐ様に膝立ちになり、真祝が全ての釦を外した白いシャツをバサリと脱ぎ捨てた。
露わになった、程良く筋肉の付いた端整な身体つきは獣の様にしなやかで目が釘付けになる。窓越しの陽光に、滑らかな肌が反射してまぶしい。
ドキドキして目を反らし、「なんで? 」と聞くと二海人がふっと微笑んだ。
「何でって、お前が綺麗で色っぽ過ぎるから 」
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