月夜の小鳥は哀切な嘘をつく。1

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二海人を欲してひくひくと震える場所が、本人の視線の下に曝されて、かぁっ……と一気に全身の体温が上がる。 「……参ったな、箍が外れそうだ 」 掠れた声は、熱を帯びている。 二海人の切羽詰まった息使いに、やっと、挿れて貰える……と思ったら、ずくんと下肢に熱が溜まった。 つつ……と奥に落としていく指先から、あまい熱が肌に広がっていく。 「はやく……っ、はやく、欲し……っ、んっ! 」 奥にたどり着いた指がずるりとナカに侵入してきて、真祝はぴんと伸びた足先でシーツを蹴った。 潤んだ入り口が、別の生き物のように、二海人の長く節の高い指を呑み込む。 ナカを掻き混ぜる指を味わうように締め付ければ、指が2本、3本と増やされ、慣らされてもいないのに真祝の後ろはその指をすんなりと受け入れた。 でも、足りない。全然、足りない。 しかし、身を捩って、ねだるように腰を擦り付けた時、二海人は真祝に信じられないことを告げた。
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