2.

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コクン……と錠剤を咽下するのを見て、一先ず安心する。 素直な子で良かった。 今はまだ、気力で我慢出来るだろうが、発情がピークに達すれば苦しくて堪らなくなる。 普通のΩなら、身を持って、嫌という程そのことを知っている筈だ。 「どうして、薬持ってなかったの? 」 確信を持ちながら、真祝は女の子に訊ねる。 「朝、急いでいて…… 」 「発情期が来そうなのに、薬を持ち歩いてないなんて俺には信じられない 」 真祝は椅子から立ち上がると、言い訳しようとする女の子の側に近寄った。 「もしかしたら、さ 」 そして、簡易ベッドに座る女の子の横に手を付く。 瞳を覗き込めば、火照る熱で瞳が潤んでいる。 真っ白なセーラー襟の縁に、深緑色の2本の縫い取り。 同じ色の胸元のリボンとスカート。 ここら辺では有名な、お嬢様校の制服。 「あ、あの……?! 」 後ずさる女の子の隣に、身を寄せて腰掛けた。 「初めてなんだろ? 」
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