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俺は俳優だ。
恥など捨てる。
台本の無いドラマを演じるつもりで
思いっきり行こう!
俺は覚悟を決め、
カフェのドアを開けた。
店員さんも
お客さんも
思いっきりこっちを見ている・・・
岩倉がヤクザなんて言ったせいで、
俺のイメージはすっかりヤクザだ。
いくら振り払っても、そこに意識を持っていかれてしまう。
「なん見よんかちゃ!!」
何見てるんだ!!と
俺はヤクザ風な口調で口走ってしまった。
本物のヤクザと思われたか?
皆一斉に目をそらして、
何もなかったかのようなそぶりをした。
ヒフミだと気づかれるよりましだ。
このままやくざ風に振舞うことにしよう。
みきちゃんの姿を捜すと
みきちゃんは奥の席に座っていた。
俺は動じたりはせずに、
みきちゃんの所へ堂々と歩いた。
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