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みきちゃんの印象は看護士さんのときと違う。
まとめていた髪を下ろし、
華やかなメイク。
服装は白のワンピースに赤いハイヒールという
大人っぽいものだった。
一瞬、最初に出会ったときのみくちゃんを思い出した。
「なんしよーんか!」
俺はみきちゃんに久しぶり~と言う挨拶をした。
「フミ、怪我したの?大丈夫?」
みきちゃんは俺の顔を見て驚きながら言った。
「怪我は大したことないっちゃ。
それより緊急事態っちゃ。」
「もしかしてー、
逮捕されたとか?」
「そら違うに決まっとろーが!
鍵なくしちゃったんやもん。」
「フミのファッション、
ワイルドで奇抜だな~と思ったら・・・
手錠はずせないワケなんだね。
ねぇ~私のファッションはどう?」
「今日のみきちゃん、でったんきれい!」
「フミ~それってきれいってこと?」
「きれいの最上級。
俺こんな格好やけん。
みきちゃん気になるやろ?」
「気にしないよ。私が腕組んであげるからね。
それよりもフミの言葉の方が気になるし・・・」
「いけん?」
(ダメ?)
「いけんっちゃ。」
(ダメだよ)と、みきちゃんは可愛く答えた。
俺の中ではこの喋り方気に入ったのに残念。
「みきちゃんの『いけんっちゃ。』かわいいのにな~。
もう一回言って!」
「ダ~メ。フミ、早く遊園地行こう!」
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