天使からの贈り物

5/14
前へ
/80ページ
次へ
俺とみきちゃんはドリームビューランドの入口まで来た。 「俺がチケット買ってくるからここで待ってて。」 「フミ~よろしくね~。」 みきちゃんは笑顔で手を振った。 チケット売り場の窓口へ行くと綺麗なお姉さんが座っていた。 「大人2枚。」 手錠をはめた俺の手を見て、 窓口のお姉さんは驚いた表情をした。 おつりの小銭を財布にうまく入れられず、 下に落としてしまった。 それを拾っていると、 窓口のお姉さんが出てきて拾ってくれた。 「ちょっとトラブルではずれなくなっちゃったもんで・・・」 彼女は俺の手をつかんだ。 「逃亡犯、私が逮捕します!!」 「そんな悪い奴に見えます?」 俺は動揺しながら答えた。 すると彼女はクスクス笑いだした。 「どっからどう見ても悪そうなヤクザに見えます。 なんてね~ 俳優のヒフミさんでしょ? ちょっとからかっってみました。」 「なんだー驚いたよ。」 彼女はすごく楽しそうに笑っている。 「はずれないの?」 「はずれない。」 「おもしろ過ぎて笑い止らないわ~!」
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加