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水の音が聞こえる。
前より少し音が近くなっている気がする。
相変わらず目は開けられない。
何者かがいる気がしてしょうがない。
?「・・・・て。」
この前は一ミリも聞こえなかった声の主の言葉が少し聞き取れた。
?「・・・い。・・・や・・・て。」
耳を澄ます。
ミミヲスマス。
ーーーーーーー。
マナ「・・・・ハッ・・・。」
目が覚めた。
横を見るとモカが眠っている。
時間はあと一時間ちょっとで家をでれば学校に間に合う。
あの夢は何だったのか。
聞き覚えのない声で、目覚めると一分ほど頭がズキズキする。
少しの痛みではなく、吐き気がするほどの痛みだ。
マナ「ッ!!ハアハア・・・。」
私が苦しんでいる声でモカは目覚めたようで、起きてすぐに心配してくる。
モカ「ちょっ!!大丈夫!?落ち着いて!!」
モカに背中を小さな手でさすられているうちに、頭が痛いのと、吐き気はおさまったようだ。
私は汗だくで、服が体にはりついて気持ちが悪かった。
昨日はまったく見せなかったすごく心配そうな顔を、モカが見せている。
昨日、おっちょこちょいで、喜楽な妖精だと思ったが、実はとても優しい子なのではないかとおもう。
マナ「・・・ありがとう。モカ。」
心の中では呼んでいたが、実際にモカに対して名前をよんでいなかったから、モカはなれていなくて、突然のことでびっくりしてしまったのか、少し照れながらこくん、とうなずいた。
なんだかお腹がすいてきたので、朝ご飯を食べに下におりた。
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