第五章

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水の音が聞こえる。 前より少し音が近くなっている気がする。 相変わらず目は開けられない。 何者かがいる気がしてしょうがない。 ?「・・・・て。」 この前は一ミリも聞こえなかった声の主の言葉が少し聞き取れた。 ?「・・・い。・・・や・・・て。」 耳を澄ます。 ミミヲスマス。 ーーーーーーー。 マナ「・・・・ハッ・・・。」 目が覚めた。 横を見るとモカが眠っている。 時間はあと一時間ちょっとで家をでれば学校に間に合う。 あの夢は何だったのか。 聞き覚えのない声で、目覚めると一分ほど頭がズキズキする。 少しの痛みではなく、吐き気がするほどの痛みだ。 マナ「ッ!!ハアハア・・・。」 私が苦しんでいる声でモカは目覚めたようで、起きてすぐに心配してくる。 モカ「ちょっ!!大丈夫!?落ち着いて!!」 モカに背中を小さな手でさすられているうちに、頭が痛いのと、吐き気はおさまったようだ。 私は汗だくで、服が体にはりついて気持ちが悪かった。 昨日はまったく見せなかったすごく心配そうな顔を、モカが見せている。 昨日、おっちょこちょいで、喜楽な妖精だと思ったが、実はとても優しい子なのではないかとおもう。 マナ「・・・ありがとう。モカ。」 心の中では呼んでいたが、実際にモカに対して名前をよんでいなかったから、モカはなれていなくて、突然のことでびっくりしてしまったのか、少し照れながらこくん、とうなずいた。 なんだかお腹がすいてきたので、朝ご飯を食べに下におりた。
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