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「保の独占欲を感じ、芳親はそれだけで感じて芯が痺れて、甘い声を上げて蕩けてしまう」
画面を覗き込み黒斗が一節を読む。
「で、この後は先ほどの鷲さんのように乱れるんですね」
「そう。いつもよりも感じて、保の事しか見えなくなる。俺が黒斗しか見えなくなるようにね」
すい、と頬に指を滑らせれば、その指を掴んで唇へともっていく。
「可愛い人ですね。鷲さんも芳親さんも」
「それだけ黒斗と保がかっこいいって事だよ」
軽く唇を重ね、そして続きを書く為にキーを打つ。
「珈琲で良いですか?」
「あぁ」
仕事の邪魔をしないようにと、黒斗は傍を離れてキッチンへと向かう。
程なくして良い香りと共にテーブルの上にマグカップが置かれる。
彼の煎れた美味しい珈琲を飲みながら物語の世界へと入り込んでいった。
【緊縛・了】
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