第1章

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北朝鮮は、核開発疑惑&化学兵器と細菌兵器の所持疑惑で、アメリカに一方的に抹殺されたイラクのフセインを反面教師にして、着々と核開発を行い成果を出した。 少し説明を重ねると、現体制が崩壊した場合、南には38度線という武装地帯があるから、難民は中国国境に向かうしかない。 中国の方が生活水準が上だと知られている以上、当然難民は殺到する。 それを恐れた中国当局は、旧満州東部と北朝鮮の交易を黙認した。 それをチャンスと捉えた北朝鮮は、在りもしない疑惑(フセイン抹殺は、誤った情報を信じた行動だったと、後にアメリカ当局は認めた)で抹殺され、その行動の誤りに対して、発表だけで済ますアメリカ(大国と言い換えても良い)の言動を見て、対抗するには武力=核開発と弾道彈開発だと確信し、それを達成した。 それに対してアメリカは……次の政権では、公式に認めるかは断言出来ないが、交渉のテーブルに着くという形で、現実には認めるという事になるだろう。 その根拠として考えるのは、アメリカの支配層は、世界の認識とは異なる事だが、実は臆病なのだと信じているからだ。 話は長くなるが、臆病だと信じる根拠を書いてみたい。 金融界に関して先に書いて置くと、ロックフェラー財閥をはじめとする東部エスタブリッシュメントと言われる支配層が、金融界と重なるのだが、第二次世界大戦の前までは、イギリスのロスチャイルド家を含む欧州ロスチャイルド家の金融支配の下にあった。 イギリスのロスチャイルド家が帝王なら、各ロスチャイルド家と並んで、それより少し下の王だったと考えて良い。 第二次世界大戦が終わった後は、アメリカが帝王に並び立ち、アメリカの経済力を背景に、第一の帝王として振る舞い始めた。 ニューヨークとロンドンが、現在でも2大金融センターとして、飛び抜けた力を持っている事を見れば、2帝王制は理解できるだろう。 現在の世界経済の停滞は、自国で第2次産業の国内生産力を減少させ、国際的な決済通貨の強味だけで、裏付けの無い通貨をジャンジャン印刷し、その余剰資金を投機資金に運用している事も大きい。 先物市場や株式市場、通貨市場でも、正常な値動き以上に、投機資金の流入でその値動き幅は大きくなるから、それに対しての資金も必要になり、実態経済がまたその値動きに影響されるという、マネーゲームに翻弄されるという弊害が既に存在している。
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