第1章

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それでも行き先の無い資金は、デリバティブ商品に流れ込み、ノーベル経済学賞を取った『経済工学』とやらがそれにお墨付きを与え、結局はリーマンショックを引き起こした。 基軸通貨のドルも、実際にはかっての金という裏付けの無い(アメリカの世界に対する信用だけが裏付け)只の紙切れだから、アメリカが実質的にはディフォルトであったとしても、その事実を、ドルを刷って撒き散らす事で湖都を続けていたとしたら、世界経済がまともに回る訳も無いのだ。 ただ、金融戦争は、資金力が大きな方が有利であり、基軸通貨のドルを刷れるアメリカの支配層が絶対に有利だ。 彼等は、アメリカという国家を利用して自分達の利益を得ているから、そのカラクリに気付き始めた他のアメリカ市民が『反ウォール街』になったり、大統領選挙では『トランプ旋風』が巻き起こったりしているのだと思う。 デリバティブ取引が象徴するような、半ば詐欺に近い理論に乗った金融機関は、リーマンショックで影響を受け、経営内容が悪化したが、ロックフェラー系等はぼろもうけしたとも言われていて、金融工学やらトリクルダウン理論やらの怪しげな理論は、全てがロックフェラー系の研究所から出て来ている事を知らなくてはならない。 トリクルダウンを信奉している安倍首相や、それを支持して高い支持率を与えている日本国民は、お人好しというしかないと思う。 グローバル化というお題目で、かっての投機の加熱を押さえる仕組みを廃棄させたのも、ロックフェラー系の人達であり、ロスチャイルド系はその手口を判っていたからか、リーマンショックでも立ち直りは早かったという話だ。 かって、日露戦争の時、資金不足の日本政府は、海外で国債を発行した。 負けたら、それこそ紙くずになりかねない日本国債を、買って戦争を支えてくれたのがロスチャイルド系の金融機関だった。 当時の予想では、世界の識者全体で、ロシアの勝ちが8割以上の時だ。 この時のロスチャイルドは、独自の情報によってロシアの弱点を理解していたとも言われているが、それでも自分の情報分析を信じ、日本国債を大量に購入したのは、勇気があるというべきだろう。 しかし、詐欺紛いの手口で利益を出すロックフェラーは? やはり臆病だと思うしかない。 必ず勝てる勝負とは勝負と言わないし、必ず勝てるゲームもゲームでは無い。 そんな勝負(ゲーム)しかしない人間が、臆病で無い訳がない。
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