1人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
1.漫画編集者
偶に自分が嫌になる
これといった特技はなく
長く続けているようなものもない
自分を良く見せようとは思わないけど
悪く思われるのは嫌だ
ただただ嫌われないように
目立たないように
何もしないで
生きていきたいだけである
しかし
そんなことは無理だと知っている
だから自分が嫌
残り0文字
「あ。」
定期的にやって来る、「病み」をこうしてツイッターで吐き出すことで僕は平静を装っている。
もちろん半分ふざけているし、残りの半分の半分はかまってちゃんだ。
1/4は本気だけど。
そうでもしてないとこの職場ではやっていけない。
1.漫画編集者
斎藤 正樹
24歳
僕は不自由なくここまでやってきた。
怪我も病気も大きなものはなく、家族親戚皆健在。
友達にも恵まれ勉強面でも苦労はせず
運動もそこそこでき、芸術も普通だ。
だからずば抜けた何かがあるわけではなく
かといって落ちぶれた何かがあるわけでもない。
本当にただただ普通なのだ。
何にも面白くない。
だから偶に自分が嫌になる。
自分の才能や実力ではない部分でここまでやってきてしまった、否、やれてきてしまった。
こうやって言うと自慢話っぽくも聞こえてしまうのかもしれないが、環境を自慢してもそれに取り巻かれた本人は大したことないなんてのはありがちで、小中高大と学生を続けてきた人ならみんな知ってることだろう。
「僕のお父さんはこっかいぎいんなんだぞ!」
「私って結構小さい頃からピアノとバレエとやらされてきたからー」
けっ。
だから俺はこの自分の環境が恵まれていたと言うことを自慢するつもりは毛頭ない。
最初のコメントを投稿しよう!